花とともに新春をお祝い
お正月に飾りたい10種の花
クリスマスが過ぎ、年末の大掃除が終わると、ほっと一息。
掃き清めた空間に、お正月の花を飾る方も多いのではないでしょうか。
単なるインテリアや装飾にも思える正月の花飾りですが、元旦に家にやってきて、その年1年を守り統べる「歳神様」(としがみさま)をお迎えするという、古くから続く大切な意味があります。
せっかく飾るなら、幸多い1年を願うにふさわしい花を選びたいもの。正月にまつわる花と植物10種を、名前の由来やおすすめの楽しみ方とともに、ご紹介します。
ぜひ花選びの参考にしてください。
※取り扱い状況は店舗により異なります。詳細はご利用店舗へとお問い合わせください。
Index
1. 松
2. 菊
3. 胡蝶蘭
4. 梅
5. 南天
6. 千両
7. 葉牡丹
8. 金豆
9. 金柳・銀柳
10. 花餅
1. 松
1年を通して青々としげる常緑樹の松は、生命力や長寿の象徴。古来より神様が宿るとされている、お正月に欠かせない神聖な植物です。
切り花のほか、鉢植えでも楽しめます。鉢の松はお正月の間は日当たりのよい窓辺などに置き、その後は軒下などの風通しがよく、日当たりがよい場所で育てましょう。
2. 菊(マム)
古く、中国から不老長寿の妙薬として伝わりました。花持ちがよいため、「末永く続く」ことから、古来より高貴の象徴、幸福と繁栄を呼ぶ花として、愛されてきました。
青山フラワーマーケットでは、親しみを込めて、学名のChrysanthemum(クリサンセマム)の略称の「マム」と読んでいます。
お正月らしく、松や南天と一緒に、和風に飾るもよし。ダリアなどの洋花とも相性がよく、組み合わせ次第で、洋のインテリアにも馴染みます。
4. 梅
松竹梅に代表されるように、松や竹と並ぶ、慶事のシンボルです。厳しい寒さの中、いちばんに咲いて春を告げることから、「開運」や「出世」を象徴しています。
イラストは「蝋梅」(ロウバイ)の枝です。ロウがかかったような、つややかな黄色の花が、名前の由来です。石鹸を思わせる、甘く清潔感のある香りが、清らかな新年にぴったりです。
5. 南天
赤い実の植物は、正月の縁起物とされています。その理由は、1年を通して青々とした葉を絶やない常緑樹が多く、加えて、冬に豊かな赤い実を実らせることが、「長く続く富や繁栄」を想像させるからです。
南天は、「難転」=「難を転ずる」と当て字で表記もできるため、災厄を退ける縁起物として親しまれています。
6. 千両
お正月に欠かせない、赤い実の縁起木です。「利益」「裕福」などの花言葉があり、商売繁盛を願って飾られます。
ブドウのように房状に実をつける南天と異なり、千両の実は、固まった状態で葉の先につきます。
7. 葉牡丹
かつて正月花の定番だった、富貴草の別名をもつ「牡丹」に代わって用いられるようになりました。
「祝福」「利益」の花言葉が、縁起がよいとされる所以です。また、葉が重なり合うことで「吉事が重なる」という意味もあります。
8. 金豆(キンズ)
黄色く熟した果実が、まるで「金の豆」に見えることからその名が付いた、ミカン科の縁起木です。
寒さに弱いので、冬の間は室内に置きましょう。お正月に実を楽しんだら、早めに摘み取ると、次の年もたくさん実を楽しめます。
9. 金柳・銀柳
華やかな金色や銀色の塗料で染めた柳は、松と組み合わせるだけで、お正月らしい、おめでたい雰囲気を演出することができます。ボリュームがあるので、玄関など高さを出したいディスプレイに最適です。
しなるので、丸く形作り、ワイヤーなどで結んで、リースのようにも楽しめます。
10. 花餅
雪深い飛騨地方で、冬に色鮮やかな花が少なくなるため、枯れ枝に紅白の餅を巻いたのが発祥とされています。江戸時代には、「五穀豊穣」を祈願し、日本各地で飾られるようになりました。
枝についているカラフルな飾りは、すべて本物のお餅です。柔らかい状態で、一つひとつ手作業で枝に巻きつけて、乾燥させてから出荷されています。
いかがでしたか?
このほかにも、年末の青山フラワーマーケットには、たくさんの正月花が店頭に並びます。
新しい年の始まりを飾るにふさわしい、いきいきとした花と植物。
ご自宅用にはもちろん、お年賀として大切な方へと贈るのもすてきです。
店頭で、オンランショップで、よき1年への願いを込めて、じっくりと選んでください。