毎年、新鮮な出合いを届けてくれる “ 黒岩のシャクヤク”

JA甘楽富岡 黒岩シャクヤク部会/群馬県

一年間待ちに待った、シャクヤクの季節が今年もやってきました。まずは西日本のものから入荷がはじまり、出荷産地のリレーをしながら店頭では4月中旬ごろから1カ月半ほど並びます。5月の連休が終わる頃、さまざまな品種で楽しませてくれるのが、群馬県から届く“黒岩のシャクヤク”です。


近年、さまざまな品種が登場するシャクヤク
どちらかといえばシャクヤクは、どんどん新品種が出てくるというよりも古くから人気の品種が多数を占める花でした。ところがここ数年、エッジドサーモンやキャナリーブリリアント、ゴールデンラズベリーローズなど目新しい品種が登場し、シャクヤク好きの心を鷲づかみに。

火付け役は「JA甘楽富岡 黒岩シャクヤク部会」から届く、通称“ 黒岩のシャクヤク”です。名山に囲まれる群馬県の山間で、露地栽培で育てられる黒岩のシャクヤク。店頭に並ぶ期間はごくわずかですが、豊富なラインナップで毎年新鮮な出合いを届けてくれます。
当たり前のことをやっても、当たり前のことしかできないから
「うちも最初は定番の和シャクヤクばっかりだったよ。とにかく苗を買えるところが少ねぇんだ。苗が買えると聞けば、日本中どこへでも行ったよ」とは、黒岩シャクヤク部会代表の矢野隆一さん。シャクヤク生産歴50年で作ってきたのは150種以上!この数字が品種への探究心の深さを物語っています。

今はおもにアメリカから苗を購入しています。「日本語もろくにできねぇのに、やり取りは全部英語だから大変だよ」と冗談で笑わせてくれながらも、「当たり前のことやっていても、当たり前のことしかできねぇからな」とさりげなく口にしたその言葉に、慣れない英語に苦労しながらも果敢に挑戦を続ける理由が垣間見えます。

二人三脚で歩んでいる妻の芳江さんが「新品種が入るとどんな花が咲くのか、毎年楽しみで楽しみで!」と話せば、「何度もやめっかなって思ったけど、やめらんねんだよなぁ」と矢野さん。お2人自身が、新しい花との出会いを心底楽しみにしているようです。

決して恵まれた環境ではないが、人一倍手をかけて
群馬県には、シャクヤク生産者は多くありません。「県外の産地をあちこち訪問させてもらって独学で栽培方法を探ってさ。気候的にも、もっと寒い地域の方が向いてるんじゃねぇかな」。さらに矢野さんの畑の土は粘土質で水はけが悪いそうで、植える前には深く掘って土を起こし、温湯(おんとう)消毒を取り入れるなど土壌管理を徹底しています。
 
「土が悪いのに毎年あんなにきれいな花を咲かせて。自分の夫ながらすごいなぁって思います」と芳江さん。決して恵まれた環境ではないからこそ人一倍手をかけて、蕾から咲ききるシャクヤクが生み出されています。

新しい品種を世の中へ生み出す
これからの夢は、オリジナル品種を出荷すること。すでに2種類が完成していますが、シャクヤクは多年草で1年目は短い花が数本とれる程度で、出荷できるまで4年ほど必要だそう。店頭に並ぶのは「うまくいけば3年後くらいかな」とのこと。矢野さんが手がけたシャクヤクに会える日を、楽しみに待ちましょう!

(取材:2018年5月)


PRODUCER’S DATA

生産者画像

JA甘楽富岡 黒岩シャクヤク部会
(群馬県富岡市)

群馬県富岡市上黒岩。富岡製糸場にほど近い山間でシャクヤクの露地栽培を行う。代表の矢野さんご夫婦を中心に生産者は5名と少人数ながら、出荷品種はアメリカ産を中心に30 ~40品種と多く、目新しい品種に出合えます。観光農園「富岡しゃくやく園」は花が咲き誇る5月のみ入園可能。   

>> 富岡シャクヤク園のホームページはこちら

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