青山フラワーマーケットの新作フレグランス「ローズ」＆「リリー」

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芳醇な植物の香りに包まれる
青山フラワーマーケットの新作フレグランス「ローズ」&「リリー」

五感の中でも記憶に残りやすい香りーー毎日の生活の中で心をふっと落ち着かせたり、気分を上げたりする助けにもなってくれるフレグランスは、自分にとってパートナーのような存在となるお気に入りを見つけたいもの。青山フラワーマーケットのオリジナルフレグランスは、ひと吹きすれば芳醇な植物の香りに包まれ、心地よく自然に満たされます。

新作の発想源は、日本全国に120店舗、パリとロンドンにも店舗を構える青山フラワーマーケットのショップ。「足を踏み入れた時に感じるフレッシュな花の香りそのもの」を創ってほしいと、調香師に依頼し、コンセプチュアルなテーマを実現するために選ばれたのが「ローズ」と「リリー」でした。

華やかでみずみずしい「ローズ（ダマスクローズの香り）」と、ゴージャスで濃密な「リリー（カサブランカの香り）」は、それぞれ青山フラワーマーケットと特別なパートナーシップを結ぶ花農家で栽培されたバラとカサブランカを摘み取って抽出したエキスが使用されています。

古典的なバラの香りを受け継いだダマスクローズ

数あるフレグランスのなかで、広く愛されている香りといえばローズ。香りの強弱こそあれ、すべてのバラには芳香があるとされていますが、地球上に何万種もあるというバラのなかでも、香料や精油を採ることができるのはほんの数種類。その代表的なものが、バラらしい深みと甘さが感じられるダマスクローズです。一貫して「咲き誇るバラそのものの香り」を目指した新作「ローズ」では、この「ダマスクローズ」の香りにこだわりました。

そして、香りの抽出法によって採取できる芳香成分の印象が大きく異なるため、今回の軽やかなイメージに合わせて何度も試作を繰り返し、みずみずしく透明感を感じられる香りに仕上げています。

さらにアクセントとして、青山フラワーマーケットのオリジナルローズ「NUMBER5」から抽出したローズのエキスをプラス。2018年に誕生した新品種に一目惚れして苗を買い取り、大切に育てながら少しずつ栽培を増やしてきたこのバラは、華やかで甘いダマスク香と、ピーチやアプリコットなどの新鮮な果実を思わせるフルーティー香を併せ持っています。

大輪の咲き姿と甘く強い芳香を放つ「ユリの女王」カサブランカ

「リリー」には「ユリの女王」と讃えられるカサブランカが用いられています。ひときわ華やかな咲き姿と、媚薬的とも言えるその強い芳香は唯一無二の存在感。

カサブランカはユリの中でも「オリエンタル・ハイブリッド」という系統で、その名の通り日本の山野に自生するヤマユリやカノコユリなどの原種がオランダに渡って改良されました。輸入される球根の数も限られる希少なカサブランカを、フレグランスのために全国第二位の生産地、高知県土佐市高石から厳選。1〜5月は南半球の球根を、6〜12月は北半球の球根を植え、1年を通してカサブランカを育てています。

濃い緑の葉と、大輪の花、湿った暑い空気に溶け合うような甘く濃い香りは、最旬期の夏を彷彿とさせます。

花そのものの香りを表現するシングルノート

一般的には、多くの香料を組み合わせて複雑なイメージや感覚を伝えるのが当たり前とされるフレグランスの世界。トップ、ミドル、ラストと変化していく香りを作りあげますが、青山フラワーマーケットの「ローズ」と「リリー」は、あえて単一の花をモチーフにしたシングルノート。

バラとカサブランカを気体状態にして「ガスクロマトグラフィー分析」を行い、成分と質量を計測。花そのものに「どのような化合物」が「どれだけ含まれていたか」を検出する技術によって、メインのノートが持つあらゆる特徴を引き出し、このデータを参考に実際に咲いている花の青っぽい香りまでも再現しました。

とはいえ数字そのものを組み合わせても、目指す香りとはかけ離れたものになることが多く、ここから調香師がさらなる黄金比を構成。花だけでなく、茎や葉、蕾も加えて抽出したエッセンスをブレンドして創造しました。

フレッシュな花びらなどから抽出したエキス

春と秋にしか咲かないバラと、夏に旬を迎えるカサブランカは、朝のうちに開花したての新鮮な花をひとつずつ丁寧に手で摘み取り、できる限り早くフレッシュな状態で抽出工場へ運ばれます。

収穫された花は、茎や葉、蕾とともにやさしくほぐされ、さらに細かく撹拌されます。その後真空低温蒸留器に投入すると、水を使うことなく液体と固体に分離。非常に高度な技術で花の水分がそのまま集められた液体は、純度の高いエキスとなります。1kgのエキスを得るために、2kgもの花を必要とするほどぜいたくな抽出法（約倍量が必要）だからこそ、野生味をも感じる生命力を宿すエキスとなることができるのです。

絡み合うアコードが生み出す花そのものをギュッと凝縮した香り

多様な香料を配合して作る従来のフレグランスであれば、調香していく過程で自然に香りに複雑さが加わるものの、選ばれたたったひとつの素材をメインにするシングルノートでは、深みを出すために調香師の感性が必要とされます。

華やかなバラが開くような「ローズ」、ユリの中でも豪華絢爛な「カサブランカ」、それぞれの印象が際立つ香りは、「9:1」「8:2」「7:3」のように少しずつ香料の比率を変えながら調整する「アコード」の繰り返しで生み出されています。複雑に絡み合うアコードで完成した香りは、まるで青山フラワーマーケットのショップで花に囲まれているような感動を与えてくれます。

シンプルながら凛とした佇まいのガラスボトルや、ローズとリリーをデザインしたペーパーの外箱など、包装にプラスチックを使用していないのも新たな試み。ブーケを作るように２種類のフレグランスをミックスして、自分だけの香りを楽しむという方法もおすすめです。

シンプルに、ストレートに香りを楽しむシングルノートのフレグランス。ぜひ身につけて日々の生活に潤いを呼び込んで！

□制作協力
株式会社ケイズ（エキス抽出、製造協力）
株式会社キャライノベイト（香り、香料協力）
カネモ香料株式会社（香り、香料協力）