若手グループが作る良質なバラ 前橋バラ組合

世界一のラナンキュラスが生まれるところ

フラワースピリット/長野県

10年に一度、オランダで開催される花のオリンピック「フロリアード」。2012年大会の球根の花部門で、日本のラナンキュラスが世界一を受賞しました。花びら一枚一枚が空気をまとい、ふわっと美しく開く大輪の花。 その大輪を支えるきゅっと締まった茎。世界中を魅了するラナンキュラスが生まれる、長野県松本市のフラワースピリットを訪ねました。
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寒さ厳しい、標高500mを超える松本市
取材に訪れた12月、松本市の気温は0℃。10℃の東京でも凍えながらやって来たことを話すと、「今日なんてまだまだ。冬の松本で『今日は5℃だよ』って話してたら、マイナス5℃のことだよ」とフラワースピリットの上原さん。つまり冬は氷点下があたりまえ。市街地でも標高500mを越える松本市は、寒さ厳しい地域です。いかにも春らしい花姿からは意外に感じますが、この厳しい寒さこそがラナンキュラス栽培に適しているそう。「冬に咲く花は、寒さを感じないと咲かないからね。特にラナンキュラスは人間がコントロールすることを拒否する花で、25℃以上が3日続くと球根が眠ってしまうんだよ」
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代表の上條信太郎さんは、花業界で「神様」と慕われるカリスマ生産者

植物をコントロールしないというポリシー
植物をコントロールしない、無理をさせない。これはフラワースピリットが大切にしている方針のひとつです。「無理をさせた花というのは、結局、花屋さんやお客さんの手元に届いてからが良くないからね。うちは農家によって標高400m 〜1,000mに分布してるから、標高差で生じる気候差も生かして、一番いい状態の花を11月頃から長期間出荷できるんだよ」
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ラナンキュラスの主任を務める上原邦夫さん

経験の継承と、次世代の育成
フラワースピリットは、27名の花農家で結成する「株式会社」。農協や組合が多い花業界では珍しいスタイルですが、会社であることの良さを「知識やノウハウを共有して、経験を財産として継承していけること」と上原さんは話します。今は空きハウスを借り、新規就農を希望する若者を積極的にサポートするなど、次世代の育成にも力を注いでいます。「花の栽培は一筋縄ではいかないからね。温度、日照量、定植の時期…。品種によっても、その年の気候によっても違う。昔は個人でノートにつけていたようなことを、データ化して皆で共有して。苦労しながらわかってきたことを、若い世代に伝えていけるというのはいいよね」
フラワースピリットの
ラナンキュラスが上質な理由
フラワースピリットのラナンキュラスが上質な理由を尋ねると、上原さんは「やっぱり天の恵みだよねぇ」とほがらかに笑います。冷涼な気候と朝晩の温度差、標高が高く年間約2,095時間という日照量の多さ。恵まれた地の利を最大限に活用する技術と、それを継承していく組織力こそがフラワースピリットの強み。次の世代へ、そして世界へ。ラナンキュラス人気を牽引してきたフラワースピリットの果敢な挑戦は、これからも続きます。
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PRODUCER’S
DATA

株式会社 フラワースピリット

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長野県松本市を中心に、行政区を超えて切花生産者27名で構成する花き栽培組織。ラナンキュラスを今のような人気品目に育てあげた第一人者。綾園芸(宮崎県)の草野修一さんの品種をメインに約150品種、年間270万本のラナンキュラスを出荷。オリジナル品種も多数。ほかにリシアンサス、キンギョソウ、アネモネを栽培し、米国などへの海外輸出にも取り組んでいる。

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