生育を助けてバラ本来の力を引き出す

神生潤一 /茨城県

茨城県南部の石岡市、田園風景広がる市の東部で1974年からバラの生産を行っている「神生バラ園」。4棟、計1350坪の温室で約20品種を、主に水耕栽培で育てています。中でも、スプレーバラの「ラソワ」は透明感ある美しさが特に評判です。生育の手助けをする気持ちで栽培に取り組む、二代目・神生潤一さん。バラ自身が持つ力や美しさを引き出す育て方には、バラへの強い信頼が伺えました。
水耕栽培を乗りこなす
土を使わず、肥料を溶かした水で育てる水耕栽培。特にスプレーバラは、土耕に比べ水耕のほうが茎がしっかりと育ち、圧倒的に高品質な仕上がりになるといいます。
水量で生育をコントロールでき生産性も高い方法ですが、一方で、一瞬の気の緩みが大事故に繋がるハイリスクも。
「水耕はいわばF1カー。乗りこなせば気持ちよく走れますが、運転を間違えたらすぐに事故が起きる。ドライビングテクニックがもろに出る栽培方法です。」
ハウス内の温度・湿度をモニタリングできる仕組みを取り入れるなど、常に状況を把握して迅速に適切な対応をする―それが、神生さんのドライビングテクニック。
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「僕ら生産者は光合成の手助けをする存在」
水は大切なんだよね、と愛おしそうにハウス一面のバラを見つめる神生さん。取材に訪れた4月は、気温も上がり始め日照量も増える頃。この時期は、1棟500~1000リットルの水を、日に8~9回流していました。
神生さんが大切にしているのは、植物生産の基本である「光合成」です。生産者はその手助けをする存在だと神生さんは言います。バラがきちんと光合成できるように、日射比例かん水方式を用いて、日射量に応じた水量を与えられる環境を整えているそうです。
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長所を伸ばすより、短所を改善する育て方
神生さんのバラ栽培は「ドベネックの樽」理論に基づいています。複数の板で作られる樽にとって重要なことは、突出した長い板が1枚があることではなく、短い板が1枚もなく板の高さが揃うこと。つまり、短所をなくすことこそが成長に繋がるという考え方です。
“成長を妨げている制限因子は何なのか。”という問いを、日々、バラにも自分にも投げかけているといいます。
欠点と向き合い乗り越えていくことは、決して簡単なことではありません。生育の手助けをするつもりで栽培に取り組む姿勢もまた、バラの持つ力を信じているからこそ、もっとよくなるはずだと信じているからこそできること。 厚い信頼のもとで育った神生さんのバラは、自信に満ちた美しさを放っていました。
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PRODUCER’S DATA

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神生バラ園
(茨城県石岡市)

「日本の里100選」に選ばれた、茨城県石岡市の旧八郷地区で、1974年からバラ栽培を行う「神生バラ園」の二代目。1350坪の温室では水耕栽培を主に、「ブルジョア」「アプリコットファンデーション」「ラソワ」など 約20品種を周年で560,000本ほど出荷する。モットーは、“お客様のもとで咲ききるバラ”。品種選びから栽培方法、鮮度品質管理などにこだわって、しっかりした茎の高品質なバラの安定生産を心がけている。

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