球根は土に植えて育てるのが一般的ですが、水耕栽培なら、土を使わず水で育てることができ室内で楽しめます。切花と同じように、好きな器に水と一緒に入れるだけ。根腐れしないように、水加減には注意しましょう。

花芽が付いているものを選びましょう。色づき始めた芽なら、3～4日ほどで花が咲き始めます。花屋で水耕栽培用に売られている球根は、秋に低温処理されたものがほとんど。いわば冬の寒さを疑似体験させた球根なので、室内に移すと寒暖差で花を咲かせます。咲いてからの花持ちは、涼しい場所で約1週間です。

くびれのついた球根用のフラワーベースはもちろん、グラスや空き瓶、少し深さのあるお皿など好きなものを。ヒヤシンスは、花頭が重く倒れやすいのでまっすぐ立つ器を選びましょう。横に倒れてしまうと花持ちが悪くなります。

暖かい室内の方が早く咲きますが、涼しい場所に置くほど長持ち。暖房がしっかり効いた部屋よりも、玄関や洗面所など少しひんやりした場所がおすすめです。日照不足は徒長（必要以上に茎が伸びること）の原因になります。明るい場所を選びましょう。

水の量は「球根の底面がぎりぎり水に触れる程度」が基本。根が4～5cmほど伸びたら、球根と水面の間が数cmあくように水を減らすと、根が水を求めてより成長します。
根が乾きすぎると成長が終わってしまうので、こまめに水量を確認したり水換えをしてあげましょう。水換えの目安は2,3日に1回です。

土に植えられた球根も、根についた土をしっかり落とせば水耕栽培に切り替えられます。切り替えてもきちんと花が咲くのは、花芽がうっすら色づいたくらいのものです。

ひとくちに「球根」と言っても、水仙やヒヤシンス、ムスカリ、チューリップなど様々。ヒヤシンスの濃厚な香りには、ストレス緩和や催眠効果があると言われています。小さなムスカリやチューリップは、いくつかまとめて器に入れるのも可愛くておすすめ。
1年に1度、春にしか出回らない球根。せっかくなら、色んな花を育ててみては？